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□少年は、繋がる
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【一護 SIDE】
「はあぁ〜〜」
黒崎は盛大な溜息を吐く。
ここは甘味処であり、黒崎の目の前には「白玉善哉」がある。そんな辛気臭い溜息を吐かれる場面では無い筈であった。なので、
「どうしたのだ?一護」
「善哉要らねーのか?」
「黒崎くん、最近おかしいよ〜」
上からルキア、阿散井、井上の順番で心配した。そんな三人を黒崎は見やり善哉を一口口に運ぶと、再びハァと溜息を洩らした。
「いいよなー、お前達は何も考える事なさそうで」
「なっ!…失礼だぞ」
「人が折角心配してるっつーのに何だ?!」
「そうだよ〜ひどいよ〜〜黒崎くん」
黒崎の言葉に三人がそれぞれに異議を唱える。が、
ゴンッ――
何を思ったのか急に派手な音を立て勢いよくテーブルに突っ伏した黒崎に三人はビクッとなり固まってしまう。
「……………」
そのまま何も言わない黒崎に阿散井が恐る恐る声を掛ける。
「お〜い…一護ぉ…「はぁ〜会いてぇ〜〜」
(びくぅ…)
大丈夫かと続けようとして途中黒崎に遮られた。
(でも、もう会わないって約束したしな〜。オレ嫌われてるしな〜)
黒崎は“あの一件”以来、日番谷の所へ行かなかった。
しかし気持ちは会いたくて会いたくて堪らない。
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