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□青春日和1
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まだ、かな…
眩しい陽射しに目を細めながら橙色の髪をした青年…黒崎 一護は愛しい恋人をベンチに腰掛けながら待っていた。
此処は人気の少ない少し寂れた感じの公園
せっかく春なのだということで、珍しく外で遊ぶことにした一護と日番谷は、これまた珍しく外で待ち合わせをしていた。
普段は二人とも忙しい身であるため、一番最後に逢ったのは二週間前…逢いたい気持ちは溢れ出しそうになっていた。
早く、逢いてぇな…
「…いつまでそんなところ眺めてる気だ」
一護が愛しい恋人の面影を青い空に描いていると、いきなり後ろから声が聞こえた。
「っ冬獅郎!!」
それは紛れも無い日番谷の声で、全く気付いていなかった一護は予想以上に大きな声を出してしまう。
「久しぶりだな、黒さっ!」
日番谷が全ての言葉を紡ぐ前に一護は日番谷を強く抱きしめていた。
「…っ冬獅郎」
「黒崎…」
名前を呼び合った後は、お互い一時の間何も話さず…抱きしめあい伝わる体温で『逢いたかった』という想いを分かち合っていた。
一時の後、お互い顔を見合わせるとどちらからともなくキスを交わし更に強く抱きしめあう。
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