NOVEL1

□番外編
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恥ずかしいくらいベタなラブソングを君



とあるつかの間の休日。
一也と栄純のバイトの休みが偶然重なったのは、栄純にとってこれ以上ないというほど嬉しいことだった。

昨日は一也のバイト先で送迎会があったそうで、帰って来たのは深夜。栄純は待ちくたびれてそのままフローリングの床で就寝してしまった。(朝起きたら一也のベッドで一也と寝ていたのにはびっくりした)

そのまた昨日はライヴがあり、対バンした隣町のバンドと『ラクア』で馬鹿騒ぎ。最終的に残ったのは一也と洋一だけで、あとの3人は付き合いきれずに帰宅した。


その所為もあり、なんか物足りなかった。なにかがいやで堪らなかった。

そう思っていたからこそ今日のこの日を待ち望んでいたのだ。

なんだかんだといいながら自分のことは自分がよく知っている。一也がものすごく好きなことも、一也のそばにいたいと思っていることも。すべて理解していた。

だから、こうやって2人でいることが改めて心地よいと感じられることが心を満たしていた。


のだが。



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