Sodapop

□雨降っても地は固まらない
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「なあ銀さん」
「あー?」
「もうすぐ終わるからさ」
「あァ」
「邪魔しないでくんない?」


『雨降っても地は固まらない』


見習いの俺は、親方に言われるがまま、せっせと材料を運んでいた。
銀さんは暇だったからと、もうすぐ終業時刻となる俺を現場まで迎えに来たのだった。


「よっ…いしょ」


角材を肩に担いで立ち上がる。固い木の感触をずっしりと感じながら歩いていると、銀さんもその後に続く。


「大丈夫大丈夫。俺はいないものと思って。影だとでも思って」
「思えるか!気が散るんだよォォォォ!!」


そんな死んだ魚の目で仕事してるとこまじまじ見られたら、誰だって集中できないと思う。



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