Short story

□ジーザス!ジーザス!
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 二人の肩にはそれぞれ赤とピンクのマフラーが、銀時には適当に、神楽には丁寧にまかれた。
「…!?」
 神楽はそのマフラーにえらく感動し、お前は今日から新八じゃねェ、新一だ!などと感謝し、定春に見せびらかしに玄関を後にした。
「新八…お前…」
「銀さんに寒いネタでセクハラされない防止策です。銀さんに作るのに神楽ちゃんにあげない訳いかないでしょ?」
 少し怒りつつ下を向き照れる新八に銀時は興奮し、壁側に押し寄せる。突然の動作にうまく対処出来なかった新八の顔を無理矢理上げさせ銀時は少し深くキスをする。
「さんきゅうな、新八」
 低く真面目な声に、口の端だけ上げるように笑う顔。
「…!?………だっ…」
 えっ?、と銀時が聞き返した時には、銀時は貰ったマフラーの端と端を強くひっぱられ首を締められていた。
「なっ、何故…?」
 息が吸えなくなり酸欠状態の銀時はその場に倒れこみ、しばらく動かなかったという。
「…調子にのることまで考えておけばよかった…」
 その日から銀時がマフラーを外すのは、風呂に入る時と寝る時だけになることを、新八はその時予想もしていなかった。

→後書き

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