Short story

□たららん
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「帰って…こねェじャねェェェかァァァ!!!」
 この叫びすら悲しくなるというのに新八は押し殺せない怒りを誰もいない部屋にこだまさせる。
 せっかく作ったのに。
 もう一人分のまだあたたかいご飯を眺めて、これからどうしようか、と考え始める。
 とりあえず少しの寂しさを紛らわすようにさっさとご飯をたいらげ、相手が食べるであろう食事にラップをし、銀時の寝室に行き布団をひいてやる。
 なんで僕がこんなこと、と眉間に皺をよせ布団をキレイにひき、蛍光灯を消す。ずっと待ってやる必要もないのでもう帰ろうと自分の準備をしていると、
「銀さんがァ、帰ったァぞォ」
 と言う声が、静かだった居間を揺るがした。なんというデカい声だ、と少し耳を押さえて声の主である、自分を待たせ続けた銀時の元へ向かう。

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