Comic

□今年の終わりは君と二人で
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新しい年が来るから

誰より最初に

誰よりもそばにいたいなんて


なんて我儘だろう?



そんなことをぐるぐると考えながらベットに丸まっていると

ガンッ!ガンッ!



「っ!」

突然鳴り響く
ドアの音

だ…誰だろ…

毛布を巻き付けたままおそるおそるドアを開けると





「…おう…」


外に立っていたのは小脇にシャンパンを抱えこんだハンディー


びっくりし過ぎて
毛布がぱさりと足元に落ちた


寒そうに立っていたハンディーを暖炉の近くの椅子に座ってもらい、僕も前に座る



「どっ…どうした…の?」


「新年だしよ…」


そう言いながら
小脇に抱えていたシャンパンを器用にテーブルに乗せる


「シャンパンでも開けて飲むかと思ったら…」



ばっさりと肘から無い腕を見せ


「俺、腕が無ぇから開けられねぇんだよ。だからお前に開けてもらおうかと思って」


そう言って
ハンディーは笑った




シャンパンを開けるくらい

ハンディーは1人で出来ることを僕は知ってるよ



でも
此処に来てくれて

僕と一緒に居てくれることが



本当に嬉しいんだ





「…ありがと…」


「いや…俺は礼にされるようなこと何にもしてねぇぞ…」


「うん…ううん…ハンディー有難う…」


「変なヤツだな……まぁ、とりあえず飲もうぜ!」


「うんっ!」






 新しい年の初めは



 大好きな君と二人で!




 HAPPY NEW YEAR !!



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