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□幸せを考える -ティアの場合-
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「何か…変な感じだよな」
隣りにいる青年の言葉に私は目の前に広がる野菜の品々から彼の方へと目を向ける

時刻は日の入り
キムラスカの町の小さな商店街の一角に私と彼とで短い時間を使って来ていた

「変な感じ…って何が?」
私が問い掛けると彼は困った様に目を逸して一言「分かんない」と答えた
「ただ…何て言うんだろ…えと…」
そうもごもごと口を動かして程なく口を閉ざして黙り込んでしまって
「…ルーク?」
そう声をかけてみれば急に顔を赤くしてずんずんと歩き出してしまった
訳が分からない
「ルーク!?」
私は先に行く彼を追いかけながら腕の中にちょこんといるチーグルを見やる
「貴方のご主人様はどうしたのかしらね」
「みゅうー?」
幼いチーグルはただ顔を傾けて鳴いた










彼の赤い髪は風にふかれて流れ、夕日は髪をさらに紅く照らす、そしてその真上には空に浮かんだ【ホド】が見えた
…それはまるでホドを包みこむ光の様だと…これから私達が行なう事への予感が…その刹那の間に浮かんだ


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