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□拍手小説2
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望む結果が誰しも貰える訳ではない
思いと思いがぶつかれば、どちらか一方は砕け散る

現に、アリスとデクスは欲しいモノは手に入らなかった
…僕らが自らの望みを叶える為、彼等の望みを砕いたからだ




「エミル!おはよう」
潮風が愛しい、そう思える位に僕はここに来るのを毎朝楽しみにしているらしい


パルマコスタ、その近くにある墓地に僕らはいた
墓に彫られた名前は『エミル・キャスタニエ』
…本当の『エミル』の墓


「おはようマルタ」

そう挨拶を交わしてから、僕らは墓に手を合わせた



「今日は何をするの?」
「フラノールかな、復興の手伝いをしに」


マルタは結局あまり重い罪には問われなかった
だからと言う訳では無いのかもしれないけど、マルタはヴァンガードとは別の形で、シルヴァラントとテセアラが手を取りあえる様にと活動を続けていた

同じ思いを抱いているロイド達や、マルタを知っている人々がマルタの手助けをしてくれている。勿論僕もだ

…けれど現状はあまり変わってはいないのが事実



―こんな事に意味なんて無いんじゃないのか
前に僕は吐いた台詞だ
けれどマルタはこう言った
―意味なんて後から付いて来るものだよ。ただ今は意味が付く様に頑張るだけ

マルタは強い




「エミル行こう!」

様々な思いがぶつかって、砕けて、散って
全てが望み通りにはいかない世の中だけれど

でも、俯きたくは無い

他の願いを砕いた分だけ、僕は歩き続けていたい


そう思える様になったのは再生の神子達と…マルタのお陰




ねぇ、リヒターさん

「…勇気は夢を叶える魔法」
「エミル?」
「…ねぇマルタ、手を繋ごう!」

僕はもう、『人間』だよね?


僕は墓地を後にする
振り返る事はしななかった



.
望み
by斗葉

途中で止ってたので完成させてみた。彼等はずっと手を繋いでいれば良いと思う
それと、打ち終わったらラタトスクが影も形も無い事に愕然とした…
ドンマイ、ラタ…
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