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□空色の自由
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―――窓から空が見える…
それは、眩しいくらいに澄み渡っていた…
果てしなく、何処までも続く青い空…
其処に、翼の生えた自分を飛ばす…
自由に飛び回る私…
叶う事の無い夢…
私の空想―――…
「―――う………ょう………九浄!!」
………誰だ??
気が付けば、教室中の視線が私に集まっていた…
嗚呼…私を現実に引き戻したのは、あの教員か…
「九浄!!意識飛ばしてる暇があるなら、授業に集中しろ!!!」
教室の至る所から微かな笑い声。
…煩い…
「おい九浄!!聞いてるのか!?」
…煩い…
『………スイマセンでした。
以後、気を付けます。』
…本当は、謝る気も無ければ、気を付ける気も無いのだけど…
「まったく…授業続けるぞ。」
言葉を並べて、ほんの一瞬だけでもその気さえ見せれば、それで終わる。
…馬鹿みたいだ…
昨日も同じ事をしたのに、謝ればそれで終わってしまう。
…本当に馬鹿みたいだ…
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