Comic
□今年の終わりは君と二人で
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凍えきった空気の中を澄み切った鐘が鳴り響く
今年ももう終わり
ー今年の終わりは君と二人でー
「もうすぐ新年だね」
「あぁ…そうだな…」
気のない返事はいつものこと
いつもならここで
会話は終わってしまうけど
今日は違うんだ
「今年は…いろいろあったね」
「そうだな。内臓出したり、歯がへし折れたり、首が飛んだりしたな」
顔が苦々しくしかめられてるのは僕の気のせいじゃないよね…?
「えっと…ハンディー…はこれからどうするの?」
「帰って寝る」
「…そ…そう…明日もお仕事あるの?」
「別にねぇけど…外に出てるとロクなことがねぇからな」
「そうだね…」
呆気なく終わる会話と僕の決意…
確かにね
いくら生き返るからって痛い思いなんて誰もしたくないよね
分かりきってるリスクを避けるのは当たり前のこと
僕だって
痛い思いは嫌だけど
でも…
「…俺に用があんのか?」
「えっと…な…何でもない…ごめんね、呼び止めて…」
訝しげに顔をしかめたハンディーに別れを告げ、僕は一目散に家に帰った
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