Game

□Destiny.
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海底洞窟

僕は今、運命の場へと立っている





『ぼっちゃん、本当にスタンさん達と戦うんですか?』

その声を聞き、僕はスタンらが来るであろう入口を見ていた目をソーディアン、シャルティエへと向けた

「あぁ…」

『ぼっちゃんはバカです』

またそれかと溜め息混じりに答えたのがまずかったのであろう。シャルはぶすっとした声を発した

『なんでこう…いつもぼっちゃんは不利な方向へ行くんですか!?』

「そうだな」

『……馬鹿です』

“馬鹿”…?
そんなのもう分かっている

しかしそれを知っていてなお言ってくれるシャルに感謝した



『…別の道もあるでしょうに』
ふてくされたシャルの声は洞窟に反響して響くように僕の耳に入った


…シャルの気持ちもわかる

道は一本ではなく幾重の道が広がっている事


スタン達と共に歩める道がある事も知っている






けど、僕は…選ばない






「別に、後悔はしない自信はある」



僕は繰り返す

マリアンを守る
それは僕が選択した道だ



たとえマリアン自信が望まなくとも








『やっぱりぼっちゃんはバカです』

「…さすがに何回も言われると僕も怒るぞ…」

『あ、やっぱり気にしてたんですか?』

「うるさい」

シャルティエは笑った
といってもシャルは剣だから声だけしか聞こえない

でも僕には笑っているシャルの姿が見えた



「ああ…僕はバカだな」
笑みが零れた



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