短編夢感想板

▼書込み 

08/30(Tue) 00:56
はじめまして


毎回楽しく読ませていただいてます紅です。仕事をしながら思い付いたので、良かったら見てください(苦笑)





喫茶店『Hatipoti』。

時空管理局にて現役時代、『覇騎士』などの異名を持っていた魔導師・城島高人が引退後に開いた、風見学園近くに佇む喫茶店。

ランチタイムは時空管理局の同僚や学園の生徒、地元の常連さんの他にも、風の噂を聞きつけてやって来るお客さんも一番多く訪れる時間帯だ。

今日はいつもよりお客さんが多いのか、とても忙しくて、ふと時計を見るともうランチタイムも終わる時間だった。

そんな時間。

カランカランと扉が開く音が響いき、一人の客が『Hatipoti』に訪れた。

「おや。いらっしゃい、咲哉くん。」

「うぃ。」

来店したのは風見学園の有名人、浅上咲哉。学園の制服姿ではなく私服だったので用事ついでにでも寄ってくれたようだ。

「もう帰りかな?」

「あぁ。今日は久々にオフだったからな。あ、いつもので。」

カウンターに座る咲哉にお冷やとおしぼりを出し、注文を取る。彼も、もちろんこの店の常連さんであり、彼が頼むメニューも高人は熟知していた。

といっても、咲哉だけでなく、風見学園メンバーの常連さんのメニューも覚えているが。

微笑みながら高人はコーヒー豆をミルに入れて挽いて行く。

「あ、さっき新メニュー用にカボチャのプティングを焼いてみたんだけど、良かったら食べてみてくれないかな?」

市場で見つけた甘そうに育ったカボチャでつくったプディング。

買ってからすぐに作ったのだが、それからすぐにお客さんがやってきて冷蔵庫に入れてから、今まで忘れていた。

高人は新らしいメニューを咲哉に進めた。咲哉は楽しそうに微笑んで、あぁ、と二つ返事をしてくれた。

08/30(Tue) 01:10



淹れたてのウィンナーコーヒーと一緒に綺麗な柄が描かれた皿にカボチャのプティングを乗せ咲哉の前に置く。

「最近、調子はどうだい?」

「あぁ。学校でそれなりにだな。まぁ不幸体質なのは相変わらずだが…」

そう言うと咲哉は少し複雑な表情をした。彼があからさまな顔をしたという事は、たぶん相当なんだろう。

そう察した高人も咲哉に苦笑いをした。

「けど、楽しく過ごしてるんだね」

「あぁ」

咲哉はそう言って、顔には出さなかったが、幸せそうな目をしていた。

狂願の種子による事件。

その過去から、生き延びた彼が背負う闇は深い。

一つの災よって穏やかな人生を踏みにじられた者として、やはり辛いものがあるだろう。


僕がそうであったから、よく分かる。


いや、分かるっていうのは失礼だ。その辛い想いはきっと彼にしか分からないものだから。

その中で繰り広げられた闘いで、誰もが深く傷ついてしまった。

「高人。あの時の傷―……まだ痛むのか?」

「いや、大丈夫だよ。ありがとう、咲哉くん。僕は君の方が心配だけどね」

高人が引退した原因である『あの事件』。

今では遠い過去にも思えるあの日。

あの日に闘っていた皆も、今は前を向いてまっすぐに生きている。

それが高人にとっては、先輩として、友人として、それはとても嬉しいものだった。

「じゃあ、俺そろそろ帰るわ」

「ん、また来てね」

気がついたら咲哉が来店してから既に一時間程。

「あ、これ良かったら水瀬さんにお土産で持って帰ってあげてくれないかな?」

高人は急に思い出したような声を出して、席を立った咲哉を呼び止めた

「これは、サービスだから気にしないでね♪」

先程、咲哉に出したカボチャのプティングの入った箱を彼に手渡す。

そう言って、微笑む高人につられ咲哉も優しく微笑んだ。

「じゃあ、また来るわ。高人」

そう言い残して、咲哉はHatipotiの扉を開いて夕暮れに染まろうとしていたミッドチルダの町へと消えていった。


―……END

09/01(Thu) 16:40
アンバランス

凄く面白かったです!
確かに他に慕う魔導師がいる話も思っていたんですが、現状だと出し難くて出来ないんですよ。
小学生編から高校生編までの間は基本的に管理局とは関われなかったという設定ですから。まあ、不可能ではないんですけど。
だから紅さんの案はあったのですが、やはり取り入れるなら聖杯戦争後の方がやりやすいかも…と思ったけど、たった今、聖杯戦争の中でも登場できる方法を思い付きました。
というのも方法の根幹は聖杯戦争の途中に組み込んでいたんですけど、そこに新キャラを混ぜる選択が出なかったからでw
ですのでまた何か浮かびましたらドンドン書いちゃってください。こちらとしても色々な構想が浮かんでくるかもしれないので助かります。

では、長文失礼です

☆の付いている部分は必須項目です。

名前

題名

メッセージ
1,000文字まで

あなたのフォレストID

あなたのパスワード

リンク

削除pass

文字の色



アイコン


画像認証
不正な書込みを防ぐために行います。下の画像に5桁の文字が書いてありますので、その文字を半角英数字で入力してください。文字が読みにくいときはで画像が変わります。

文字入力:

投稿規約をご確認のうえ、同意する

※投稿規約をお読み頂き「同意する」にチェック入れて送信して下さい



[戻る]



©フォレストページ