ポケスぺ小説

□不遇ポケモンたちの逆襲
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「あの時も……」
『ピカ!』
「あの時も」
『バナ!』
「そしてあの時も!」
『共に戦おう、レッド』
「何で、何で小さい頃からずっと一緒にいる俺じゃなくて、あとから出てきたポっと出の奴らに相棒のポジションを取られてるんだよ!」
 俺はニョロ。レッドの手持ちで最も古株で、本来は相棒と言ってもいいポケモン……のはずだった。
「それなのに、あとから出てきたピカチュウに相棒のポジションを奪われて、世間では噛ませ犬扱い、酷い奴にはレッド唯一のウィークポイントなんて言われる始末……」
 まあ、ピカチュウは仕方がないとしよう。アイツは人気があるポケモンだから、扱いが良くなるのは仕方がない。
「それよりも納得いかないのは、あの草野郎の方だ……」
 レッドのパーティを再現した子供向けの戦隊アニメで、最年長の俺を差し置いて、なぜかあいつが司令、リーダー扱いをされていることだ。
「なんでだよ! どう考えてもそこは俺だろう!」
 何でリーダーポジションであるはずの俺が、ただの隊員、しかも子供からは『いらない』、『エーフィの方が可愛い』、『お荷物ポケモン』なんて言われるポジションなんだ!
「くそっ、おいしいみずでも飲まなきゃやってられねえ」
「ホントですよねえ、もう嫌になりますよ」
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