今日僕

□第二話
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僕が恋に落ちたのは、とてもありきたりで、ありえないものだった。

何時も通りの毎日…
何時も通りの授業…
何時も、
何時もやっていることがこの時から少しずつ変わっていった。


それは学校での出来事…。

普通に何処の学生もやっている“授業”を受けている時だった。

僕が手を滑らせて落とした
「消しゴム」

それを拾ったのが彼女「愛」だった。


「落ちたよ。」


どこか優しく、ハッキリした口調で言う彼女。
それを受け取ろうとする僕に、

「どうぞ」

と笑顔で言ったんだ、君は。


―――唯、
この普通な出来事が
全ての始まりだったんだ―――



目を開ければやはり現実しか見えないんだ。
始まったばかりの世界で…

君の笑顔が見れるのならば…。

それをもう一度見られるのなら、
僕は何だってする。


例え、
死んだって、
あの頃のあの始まりの日の


君の姿が一目見られるのならば。


僕の恋の始まり、
あの日からの君の笑顔、
君との日々、
きみとの思い出が
頭の中で交わって…



次は何があったっけ…って思ってしまうんだ。

本当に…。




君との思いでは何があった?

どのくらいあるのかな?

どのくらい…君との思い出に価値があったかな?

重さがあるなら計りたい…
値段がつくなら見てみたい…

数で表せたら…………
よかったのに



君の…中にどのくらい僕はいるんだろう。
どのくらい君の中に僕たちの思い出があるのだろう。

僕らが始まったことで君は傷ついてないかな?


君は………
愛は………


僕といて
幸せでしたか?


僕は 毎日見せてくれる
君の笑顔を見るだけで

とても、幸せでした。




だから
あの「始まり」の日があることを
とても嬉しく思うんだ。




愛………………。



もう一度、あの日に戻れたらいいのにね
 

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