今日僕

□第三話
1ページ/1ページ


「落ちたよ。」


―あの日以来、僕は彼女の事が少し気になっていた―
「どうぞっ」

そう言った君の笑顔を思いだしながら消しゴムを眺めていた。
他人からみると…
不気味な光景だろう。
僕は頬を少し赤らめて眺めていたのだから。

でも…… なんだろう
この、
ドキドキ ドキドキ
高鳴る気持ちは。



「どーしたの?」

前から聞こえるいきなりの声にビックリしたが顔には出さず、前を見る。

「ねぇ。」

……そこには彼女がいた。二つに縛った髪をふわふわ揺らして、心配そうな顔をして僕を見ていた。

そして、
バチっ―

目が合った…
すごく恥ずかしい。
でも、彼女は違って、

「?」

本当にに出てきそうな?を頭に浮かべて キョトン としている。
僕は、恥ずかしかったからかな


「い……いやぁ〜」
とか
「べ……別に、」
しか言えなかった。


また、目をそらすと

「?」

を浮かべて キョトン としている。
そしたら君は、


「あっはははは… はは。
あーおかしぃ〜。顔、真っ赤だよ!」


目を細めて口をあけ、眩しいくらいのあの笑顔を僕に見せた。

―ドキ
―――ドキ

「もぉ、何?まだ真っ赤だよ。」

ドキン…
ドキン…


キラキラ光る君の笑み。

―あぁ。やっと分かった。 このドキドキ
高鳴る気持ち…―

僕は君が好きなんだ。
君に恋をしていたんだ。



初恋
これが初恋だったんだ
あの
甘酸っぱくて
苦しくて
真っ白で
この気持ちが
ずっと続くかのように
綺麗すぎる
初恋の味



ねぇ。愛。
僕は、僕は
あの時感じた初恋の味を
今でも覚えてる
忘れることができない
心地よく、辛い
あの初恋の
片思いだった日々の恋を
いつまでも忘れない。



大好きだよ
今も…
昔も…
これからも…

愛。
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ