long虹争奪戦
□ジャックナイフ
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[ゲームセット ウォンバイ 青学 姫野 6−0!]
柚「蜜柑!お疲れ様!!」
はい、と柚奈は蜜柑にタオルを渡す
『…うん、ありがと。でも、まさか女子S4は団体が棄権しても、その本人の意思で出来るとは思わなかった…』
柚「うん、私も驚いた」
蜜柑は今、銀華中のS4と対戦してきたばかりだった
『むー……先輩たちの試合も見えなかったかも』
柚「丁度桃ちゃんの試合が終わるころだね」
『っち、始めるの遅かったからなぁ…。これでも早く終わらしたぞ』
柚「そういえば蜜柑はリョーマの後に山吹の子と対戦するんだよね?」
『あー……たしかそうだったような』
柚「みんなから注目されるじゃん!頑張ってね!!」
『……………それは嬉しくないんだけど』
『さーてリョーマ、今の状況を簡潔に説明せよ』
リョ「不二先輩と河村先輩は6−3で敗れ、大石先輩と菊丸先輩は7−5で勝ち。んで、桃先輩が右足ケイレンしながら、ジャックナイフを放って今勝負が五分五分なとこ」
『うわぁーリョーマわかりやすーい。まじでこの子簡潔にまとめちゃたわ』
リョ「……」
『………にしても桃ちゃん、足のケイレンしてるようにみえないくらい動いてる』
ス「(だが、そう見えてはいても、あやつの足はもうとっくに限界を超えておる…たのむ、もってくれ)」
その後も両者一歩も譲らぬラリーが続き
いつしか会場にいた誰もがこの試合に釘付けになっていた
[ゲームセット!!]
そのコールの瞬間
桃は空に向かって拳をつきあげた
千「あんな奴見たことないぜ。左足をケイレンしておいて…………逆に強くなるなんてな」
[ウォンバイ青学 桃城 7−5!!]
千「伴爺負けちまった、メンゴ」
伴「関東の前に彼と当たっておけてラッキーでしたね」
千「うん、彼は強いよ」
伴「いい試合でした」
千「……」
伴「さすが我が校のエースですねゲホゴホ…相手は左足ケイレンかぁ…ゴホン」
千「………………だから伴爺ごめんって…………」
桃「いでで―――っ蜜柑もっと優しくしろよなっ!」
『まあ、よくこんな状態で動けたこと…』
「桃城!」
「桃ちゃん」
「桃ちゃん先輩!!」
「やったやった勝った勝った貴重な一勝!!」
カ「これで2勝1敗」
堀「あと一勝で…」
桃「都大会制覇…か」
『……リョーマ』
桃「お前またオイシーとこ持ってくんかい」
桃の前にはリョーマがいた