long虹争奪戦
□暗雲
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桃「海堂、足引っ張るなよ」
海「テメーがな」
観「(この二人がダブルスが来るとは思ってなかった。んふっ意外性を狙ったってワケだ──── けど、いくらオーダーをいじってきたところで無駄ですよ。あなた達の個人データはすべて…。このボクの頭の中にインプットさるてるんだから)」
柳「おいおい、こりゃ楽勝だーね」
木「あんな奴らに2ゲームも落とすかなぁ」
[ザ・ベスト・オブ・1セットマッチ 青学サービスプレイ!!]
桃はサーブを打つ体勢にはいった。
カ「でたぁ桃先輩弾丸サーブ!!」
それは鋭く相手のコートへと突き刺さる。
柳「わお強烈だーね」
木「(フン打球は重いけど…)」
カ「あっ」
『薫ちゃんがポーチに出た』
柚「やっぱ気になってんじゃない」
その言葉に蜜柑は何とも言えず固まった。
『………飲み物買ってくる』
柚「(あー…指摘されて恥ずかしかったのか)」
『うーむ…道に迷ってしまった…』
やっと自販機見つけて買ったのになー…と蜜柑はぼやいた。
──帝───!!─────氷──…
『ん…?このコールは……』
「氷帝コールだね」
ぴとっと蜜柑の頬に冷たいものが当たる。
『うわぁぁあぁあ!!!!!!……なーんだ柚奈か、びっくりした』
そこには先ほど蜜柑の頬に当てたスポーツ飲料を持った柚奈がいた。
柚「なっかなか帰ってこないんだもん。心配して来ちゃった」
『アハハ……ごめん』
柚「………氷帝…ちょっと覗いてみる?」
『え…?』
柚「あいつがいるかどうか」
『あー……また今度でいいや。当たるときを楽しみにしとく』
柚「本音は会いたくないくせに」
『よくお分かりで』
蜜柑はニッと笑うと歩き出した。
柚「ちょ、待ってよ蜜柑〜!」
『早く帰ろっ、すごい時間空いちゃったから』
柚「うん…って蜜柑!!そっち違う!!」
『まぢでか』
『んで?私たちがいない間に、大石先輩と英二先輩は、ムーンボレーやオーストラリアンフォーメーションをするが、相手の粘りと信頼、英二先輩の体力切れで7−6で負けてしまった…。そして今は桃と薫ちゃん達の地合いが面白くなったとこって感じですね…。…んで、今ちょうどブーメランスネイクを打ったとこですね。いやー薫ちゃん、まさかブーメランスネイクを使うとは…』
リョ「見ただけで状況判断したよこの人」
柚「なんかおそろしいわ」
乾「(データだ!!データマンがここにいる…!!)」
解釈というのは人それぞれである。
リョ「でもまだまだだね。それ未完成なんでしょ?シングルスならアウトじゃん」
海「当たり前だ(そうだシングルスコートに入ってこそ100%の出来…!!)」
リョ「さっアップしてこよ」
『あ、私もそろそろしてこよ』
柚「え?なんで?」
『今回さっきと同じように、S4はS2と同時に行われるんだ…ってことでアディオス!』
柚「ちょ、蜜柑〜!!まだアップには速いよー!?」
『アップしたいとこだけどそれどころじゃないんだよねー…』
蜜柑は携帯を開くと、ゲッと顔を歪めた。
『リボーン…』
〜〜〜〜〜♪
『のわっ!!びっくりしたー』
ディスプレイを見るとリボーンの文字が
『………なんちゅータイミング』