Long 執筆
□歌
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「進んでないぞ。早く漕げっ。」
「頑張って漕いでんじゃんっ!!」
「筋トレだと思って気合い入れろ!!ファイトー…」
「オォ〜〜〜。体育会系の底力見せてやるっ!!」
牧にチャリの二人乗りがしたいなんて言ったのが間違いだった。
普通こういうときは女の子が後ろに乗るのが決まりなんじゃないの?!
それなのに、「じゃんけんで勝ったほうが後ろな。」
ってどうよ?しかも負けた…
こっちは必死で漕いでるっちゅうに、鼻歌なんか歌いだして…
しかも、カントリーロードだし…似合わない。
ついつい私も一緒に口ずさむ。
♪〜カントリーロード
これからずっと一緒
離れはしないさ君と
カントリーロード
牧への思いを歌いましたよ〜。気付いてくれたかな?
って、気付くわけないか。まぁ、いいや。
と、チャリを漕いでいるとお腹に手を回され、背中に頭を乗せられた。
びくっ!
「ちょ、ちょっと!!チャリ漕いでるんだから、いきなりやめてよ!事故ったら、どうすんの。」
「んー、だめだ。おまえが悪い。可愛いこと言いやがって。」
牧に触れられてるとこがすんごい熱いんですけど…
背中も、ひぇぇっ!
「脈打つの早いな。緊張してんのか?」
低い声が背中に響く。
「してない!!」
「頑固な奴。」
さらにギュッと私を抱き締めてきた。
幸せになれる二人乗り。これなら運転手でもいいかなぁ〜。なんてねっ!
カントリーロード
これからずっと一緒
離れはしないさ君と
カントリーロード♪
素敵なドライブに素敵な歌を歌いましょうっ。
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