誰にも知られなかった物語〜番外編〜

□番外編2〜カイリとシオン〜
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「えっと、私達はご飯を作る係だったね」
「そうだね」
カイリとシオンが会話をする。
が、かなりぎこちない

「えっと……あなたって、昔の私にそっくりね」
「うん。私もびっくりした」
シオンは笑顔を浮かべてこたえる。
が、両方ともやはりぎこちない。
「えっと…一緒にいた2人とはどういう関係なの?」
カイリが思っていたことを素直に聞く
「親友」
優しい笑みを浮かべながら、どこか寂しそうに答える。
「そっか」
カイリもそれにつられてか優しい笑みを浮かべた
「どんな人か、聞かせてよ」
表情を崩さないまま、優しくカイリは言う

「ロクサスは……優しい人、かな。あと素直。
 アクセルはよく冗談を言ってその場をなごませるかな」
楽しそうに二人の特徴を述べる。
それから

「あなたと一緒にいた二人のことも、教えて?」
笑みを浮かべながら今度はシオンがカイリに問う

「ソラは元気で優しくて、リクはしっかり者のクールなお兄さん……って感じかな」
カイリもそれに問いかける。
シオンは何故か笑ってしまった
そして、カイリも

「あ、塩が必要だから海の水を取ってくるね」
カイリが突然思い出したように言う
「わかった。じゃあ私は色々用意しておくよ」
シオンは笑顔で手を振りながらカイリを見送る

カイリは瓶を持って海まで来た
(普通に汲んでも大丈夫なのかな……?)
そんなことをふと思い、一度水をくむ
水は少し砂が混じっているが、それは砂浜に近いからなので大丈夫そうだった

それを確認できたカイリは足だけが濡れる深さまで行き、
水を組む。
よく見ると周りに小さな魚がいた

(可愛いな)
微笑しながらそんなことを考えていると

〔ドンッッ〕
後ろに大きな衝撃があった

「キャー!」
カイリの悲鳴とともに、大きな水しぶきが上がった―
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